「道徳の時間」学習指導案

指導者  織 田 聖 子
平 田 洋 一

1 日 時  平成17年6月7日(火)

2 学 年  第1学年B組
             男子21名
             女子19名
              計40名

3 主題名  生命の尊重 3−(2)

4 ねらい  校内にある石碑が建てられた背景には,今から38年前に本校生徒が交通事故によって亡くなるという痛ましい出来事があったことを知らせ,自他の命を大切にしていこうという心情を育てる。

5 資料名  石碑にこめられた思い(VTR 本校放送部作成)

6 主題設定の理由

(1)主題観

「生命」とは何ものにも代えられない尊いものであり決して軽々しく扱われてはならない問題である。また,人間のみならず,動物や植物など自分たちの周囲にある様々な「生命」の尊厳に気づくことも大切である。それを通して,あらゆる生命がたがいに支え合って生きていることを知ることが,生命の尊厳についてより深く考えていくことにつながっていく。本校では「生きる力の育成」を目指す取り組みの中でも,この「生命の尊重」を1番の目標に設定し,「道徳の時間」のみならず例えば第1学年では「総合的な学習の時間」で「命」を年間テーマに設定し,栽培活動や小規模作業所訪問などに取り組み様々な角度から「生命の尊重」へとつながる学習を展開している。

(2)生徒観

   入学して2ヶ月。中学校生活にもだんだん慣れてきて,多少緊張感もなくなり人間関係のトラブルも少しずつ出てきている。本時の価値項目に関わっては,事前に「自分にとって一番大事なものは何ですか?」という問いに39名のうち17名が「命」とこたえていることから,「命」というものが大切なものであるという認識を持っている生徒は多い。総合的な学習での「命」についての連続講座にも積極的に取り組んでいる。とはいえ,前述の通り,人間関係の様々なトラブルの生起は「自他の生命を尊重する」という意識が必ずしも日常生活のレベルで定着しているとは言えない状況を示している。人間の生命は良好な人間関係の中でたもたれるものであり,一人ひとりの生徒が安心して生活できるそんな集団づくりを大切にしていきたい。

(3)指導観

 導入では,今回取りあつかう「石碑」の写真を提示し,それがどこにあるかを確認したりしながら,題材への関心を持たせていく。その上で碑文の内容を確認し,この石碑がどのような経緯で建てられたのか,またそこにどんな思いがこめられているのかをビデオを見て確認する。そして実際に石碑のある場所でその当時の様子を知る地域の方の話を聞き,この石碑には,誰に向けてのどんな願いがこめられているのかを考えさせる。最後には,「生命」というものが,一度うしなってしまうと取り返すことができない,何ものにも代えがたいものであることを確認し,自分自身の,そしてあらゆる人たちの生命を大切にしていこうという気持ちを育てていきたい。

7 準備物

      写真 フラッシュカード VTR ビデオプロジェクター ワークシート

8 指導過程