第4分科会

◎テーマ 地域社会への関心を高め,より良いものへと変革していこうとする意欲や姿勢を育てるために

「未来へ」   郷土愛 4−(8)

授業者     中野正敏,佐古敦史
指導助言者  呉市教育委員会学校安全課
         石田孝夫 指導主事
司会者     西田指導主事
記録者     平松幸子
1.授業提案についての成果と課題
(授業者より)
  時間軸の縦軸の関わり(祖父母や先人達との関わり)に重点を置いて授業を行った。  各場面で、生徒達はそれぞれよく考えてくれていると感じた。
  個の深まりということに重要性を置いたが、詰めの甘さを感じた。生徒の活動の目標  を高く置きすぎたと感じる。
(参加者より)
  導入に時間がかかりすぎ、本時の学習テーマが出てきたのが、後半部分だった。資料が充実していて、生徒はそれにぐんぐん引きつけられていたので、もう少し早くテー  マを提示すべきであった。その方が生徒の考えも深まったのではないかと感じる。

2.意見交流
 ○道徳をTTで行うメリットについて
  ・道徳の授業では、授業者に求められる技量(たとえば、板書、大きな流れの決定な   ど)が多岐にわたっている。TTではそれがカバーしあえる。
  ・発想の違いで、お互い刺激しあえる。
  ・生徒が自分の考えをまとめているとき、机間巡視で、多くの生徒に励ましの声をか   けることができる。生徒はそれによって、自信をもって発表できる。
 ○今年になって道徳の授業が楽しくなったと、娘に言われた。今日、授業を見て、静か  な状況の中で、じっくり考える場を与えてもらっていることをうれしく思った。また、子ど  も達は、吉浦や呉の町を誇りに思っている。身近な教材を多く取り上げてもらってとて  も良いことだと感じた。

3.指導・助言   (石田指導主事より)
 ○すばらしいと感じた事
  ・教材開発への熱意と努力。
  ・体験活動への関わりを、1年間の道徳教育を見通して行っていること。
  ・確かな学級経営の基盤があること。
 ○今後の課題
  ・ねらいを焦点化すること。
   ねらいを欲張りすぎていた。
  ・自分との関わりの中で見つめさせること。
    道徳の時間の特質である「価値の理解」と「実践意欲をもたす」ことはできてい    たが、「自分との関わりの中で見つめさせる」ことがあまりできていなかった。
  ・発問を極力、焦点化すること。
   生徒の発言を促すことも必要だが、ワークシートに書くということも発言の一つとして   とらえ展開をしていくことも必要。
  ・板書を構造化すること。
    異なる内容の発表があったとき、もう少し整理して書く必要がある。
    適切な板書を行うためにもTTが役立つ。
  ・TTの役割分担を明確にすること。
    板書をする、生徒の話を聞いて授業の流れをつくっていくなど、役割の分担が必    要である。