第4学年 1組 道徳研究授業
主 題 名 | 「ルール違反」 ( 内容項目 4-(1) 規則尊重・公徳心 ) |
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資 料 名 | 「雨のバス停留所で」 出典 4年生の道徳 文溪堂 |
本時のねらい | よしこの自己中心的な言動について考え,マナーを守ることの大切さに気付かせるとともに,社会のきまりやマナーを進んで守ろうとする心情を育てる。 |
授業記録
1
導入
○ 何だと思いますか?
・ 路線バスの停留所です。
2
展開前段
○ よし子さんは,どんな気持ちでバスを待っていますか?
・ 早くバスが来てほしい。 ・ おみやげや長靴がぬれてしまう。
○ お母さんは,よしこさんにどんなことを言いたかったのでしょう。
・ 順番ぬかしはだめよ。 ・ 一人だけ前にいってはいけない。
○ 順番をぬかしたらどうしていけないの?
・ 他の人の迷惑になる。 ・並んでいた人がいやな気持になる。
○ 「ほらごらんなさい。」と言おうとしたよし子さんは,どんな気持ちだったのでしょう?
・ 足が痛くなるので座りたかったのに。 ・お母さんのせいで座れなかった。
・ 先頭にいたら座れたのに
○ いつもと違うお母さんの横顔をみて,よし子はどんなことを考え始めたでしょう。
・順番を抜かさなければよかった。 ・他の待っている人の迷惑になる。
・いけないことをしたと反省している。 ・次からはきちんと並ぼう。
3 展開後段
○ マナーという言葉を知っていますか。どんなときに使いますか?
・ たばこのポイ捨て ・ きまりと同じ ・ ゴミを捨てる
○ よし子さんと同じようにマナーが守れなかったことはありますか?
・ 食事中に騒ぐ ・ あいさつされてもあいさつできなかった。
・ 新幹線に乗るとき,順番を抜かしてしまった。
○ マナーを守ってよかったなあと思ったことはありますか?
・ 給食中に並んでいて,「○○さんは,並んでいるの?」と確かめてもらった。
4 終末
○ 社会見学でバスに乗ったときの運転手さんの感想を聞きましょう。
・ ビデオの視聴をする。
板 書
指導講話
1 授業から
○ 指導者が児童の思いを笑顔で受け止める姿勢が大切である。
○ 雨の音のBGMや場面絵,パソコンの動画,ワークシート等,児童の考えを支援する準備物がたくさん用意されていた。道徳が楽しいと感じさせるような工夫がみられていてよかった。
○ 導入で活用した「バス停」の模型を展開の場面で使えるとよかった。
○ 資料の主人公の気持ちに共感させるために,資料提示の工夫や基本発問の仕方が大切になる。
○ 中心発問では,児童の多様な考えが出ていた。児童の出てきた考えを違いが分かるように整理して板書し,児童に理由を言わせたり,その考えについて別の子の意見を聞いたりする中で高い価値にふれさせ,深めていくことができればよかった。
2 「道徳の時間」の充実
(1)指導過程の工夫
○ 導 入 →子どもたちの気持ちを高める工夫。雰囲気作り。
○ 展開前段 →主人公の言動を中心に場面を把握させ,気持ちを考えさせる。
○ 展開後段 →じっくり時間をとる。経験・体験をふりかえる。心のノートの活用も工夫する。
○ 終 末 →担任の説話では,経験談などを子どもたちに語っていくことが多いが,今回のようにビデオを活用する場合は,担任が付け加えや解説を行わずに余韻を残して終わることも大切である。
(2)指導方法の工夫
○ 資料提示→児童に資料を配布しない場合は,教師の範読や場面絵の提示が児童に場面把握させる重要なポイントになる。場面絵の提示のタイミングや発問にかかわる大切なポイントなどでは,資料を覚えて範読するなど工夫も必要である。
○ 発 問 →中心発問にせまる基本発問の組み立てをする。
○ 話合い →児童の考えの違いを明らかにして話し合い活動にしていく。全体での話し合いだけでなく,グループやペアトークを取り入れていく。
○ 書く活動→思考を深める活動である。発表の際は書いたことにこだわらずに発表してもよい
ことを指導しておく。ワークシートはファイルに閉じて振り返られるようにする。
○ 表現活動→役割演技では,主人公の気持ちを共感させるためにさせたり,その動作を見て他
の児童が自分の考えを発表させたりするなどその意義をよく考えてさせるようにする。
○ 板 書 →児童の考えをまとめて板書し,児童が振り返りやすいような構造的な板書にする。
(書く文字は少なくする)
○ 説 話 →担任がしっかりと語っていく。担任の失敗談も有効である。心のノートの一説を
紹介したり,ビデオを視聴させたりしてもよい。
考 察
○
今回の資料分析では,主人公は,お母さんに引き留められた時点で,自分の行動が「まわりを不快な思いにさせている」ことに気づいていたのかどうかについての検討が十分とは言えなかった。資料分析を十分に行い,児童の実態と照らし合わせながら,児童に考えさせたい部分を検討し,基本発問・中心発問を考えていくようにすることが大切である。
○
社会見学でバスに乗った経験を振り返ったり,バスの運転手さんの感想を終末に活用したりするなど指導過程の工夫を試みることができた。