広南劇場

 
かつての長浜中学校の生徒が再現した昭和初期の長浜地区の再現模型図がある。
昭和4年からの埋め立てが始まる前のそこが港町として栄えていたことはホテルや芝居小屋などが
海辺にそってたっていた様子からもうかがえる。
 芝居小屋は「長浜座」といい、回り舞台、花道などもある本格的な芝居小屋で、様々な芸能や映画を
楽しむことのできる場所だったという。

 「広南中学校をかつての地域の文化の拠点として愛された長浜座のように、地域文化の発展に貢献する場所にしたい」
その夢の実現へ向け、広南中学校では、平成25年度から、毎年、行われていた「文化活動発表会」をあえて
「広南劇場」と呼ぶことにした。
 それまで舞台前にあった生徒の席は後方へ移し、客席の前方を保護者・地域に解放した。
内容も、自分たちが楽しむことを目的にせず、地域の歴史や人材を活用し、地域の方に喜び、楽しんでもらうことを主眼にしたものを
企画・構成することを目標に、教師と生徒で協働して「第1回広南劇場」を開催した。
以来、先生と生徒の漫才や、箏の演奏、書道パフォーマンスなど和の伝統文化を基調とした発表や、中でも、3年生が取り組む創作劇は地域からも高い評価を受けている。「昨年の先輩を超える」ことを目標に、尺八の演奏やダンス、落語の披露など年々、新しい挑戦を加え、よいよいものに継承・発展してきた。

第1回 広南劇場(H25)